5月の保育士に関連するニュースを解説します。
情報収集にも勉強にも転職にも使えるニュースです!
保育士の配置基準を76年ぶり改定へ
こども家庭庁は、保育の質を向上させるためとして、4、5歳児の保育士の配置基準を、令和6年度から「子ども30人に1人」から「25人に1人」に見直すことになりました。この見直しは76年ぶりとなります。
なんで?
保育の質を維持したり、保育を円滑に行うためが大きな理由です。
近年は共働き家庭の増加など社会の構造も変わり、実態から乖離してきた。そして最近では通園バスでの置き去り死事件や保育所での園児虐待事件などの事件・事故がセンセーショナルなニュースとして取り立たされて、世間に広まってきたことから、国も子どもの見守りを強化したい意図で見直されました。
ポイントは?
このニュースのキーワードは「実効性」です。
令和6年4月から配置基準は変更となっていますが、期限未定の経過措置がついており、期限がありません。そもそも保育士の人材不足で出来るのかと実効性が課題となっています。
質を上げるには人数が大事。でも実際は保育士が少ないというジレンマがありますね。
気になるニュースとして面接で使うなら?
保育士の配置基準の見直しですが、長年の保育業界の思いで改善されたとのことで、昔の保育士の方々や関連団体の方々が、色々と改善に動いてくれたからこそ、今の保育士世代があると思っています。私もバトンを受け継ぎ前向きに貢献できるように頑張りたいと思います。
このように伝えてみてはいかがでしょうか。
このニュースは保育業界関係者が長年言い続けてきた配置基準見直しがようやく一歩進んだニュースです。私達は現場の保育士であり、評論家ではないのでデメリットよりも尽力してきた前の世代への感謝のスタンスが良いでしょう。
保育士という職を大切にしている人という印象を与えることとなるでしょう。
この配置基準のニュースについては詳しい記事を書いていますので、ごらんください
「こども誰でも通園制度」が試験的に実施される
保護者が働いているかどうかにかかわらず子どもを保育所などに預けられる「こども誰でも通園制度」が全国の自治体で試験的に実施されています。
なんで?
保育所などに日頃通っていない子どもと保護者が孤立するケースが増えています。制度を利用することで社会とつながる機会や保護者のレスパイトにつなげていくためです。
レスパイトとは小休止のこと。育児は24時間フルタイムで行うため、預けて休息してくださいねということですね。
ポイントは?
このニュースのキーワードは「受け入れ側の負担」です。
保護者はアプリなどを利用し、事前に申請すれば利用することができます。一方で初対面の子どもを預かる保育園の責任の大きさや普段から見ていない子どもを見る保育士の負担など、受け入れ側の配慮や保育の質も相当必要となってきます。
気になるニュースとして面接で使うなら?
こども誰でも通園制度の実施ですが、保護者の負担の軽減や子育ての孤立化による児童虐待の防止、地域支援のネットワーク作りに有効な制度だと思います。一方で、それを責任を持って受け入れる保育の体制を組むのも大きな課題となると考えます。
保育には子どもだけではなく、保護者支援という目的もありますので私も保護者に寄り添い、安心できる保育士になりたいと思います。
このように伝えてみてはいかがでしょうか。
このニュースは現場の保育士からすると”ちょっと不安だな”というネガティブ寄りの意見が多く占めていると思います。かといって制度に対して一方的に批判的な態度は保育士としては望ましくありません。
いい面と悪い面からそれぞれ捉えているというスタンスが保育士として客観的に見られる人という評価につながるでしょう。
保育園の役割はただ子ども預かるだけではなく、保護者支援、周辺地域に住む子育て世帯に対する支援も含まれています。そういった保育園の地域支援の役割なども話せるといいですね。
保育所の子どもの安全のためにAIを導入
保育所での子どもの見守りや自治体の子育て支援の現場にAIを活用する動きが広がり、業務の効率化や経験による対応の差を埋めることなどが期待されています
なんで?
AIの監視により、乳幼児の睡眠時の無呼吸時症候群や窒息のチェックや、データ記録などによる保育士の業務効率化支援や、行政が持っている複数の家庭データを集めてAIによる分析で児童虐待リスク家庭の抽出を行い、行政が家庭支援をするためです。
ポイントは?
AIが保育士などをバックアップする道具として関わることで、必要な場面で子どもや親子に対して人が手厚く関われる体制が作れることが期待されています。
ただし、AIだけに頼りすぎることで人が関わることが手薄になるとマイナス効果となるため注意は必要です。
子どもに大切なのは保育士との”信頼関係”と”愛着関係”を育むことです。機械に頼りすぎた結果、保育士との関わりが少なくなり、愛着形成が育まれないのは問題なので、AIを利用したうまいバランスが大事です。
気になるニュースとして面接で使うなら?
「子どもの安全のためにAIを導入」というニュースですが、今後保育の事務効率化や子どもへの手厚いサポートが可能になるかと思います。
一方で、子どもには大人との愛着を育み、そして保育士はその欲求に応えるため、直接支援することも大事だと思っています。
将来様々なことがAIやデジタル化で仕事内容も変化してくるかと思います。その時代の変化を吸収しながら、柔軟な対応ができる保育士となりたいです。
このように伝えてみてはいかがでしょうか。
AIなど時代の変化が保育業界にもこれからどんどん入ってきます。新しいことは拒絶反応があるのも確か、でもそれだと進化や成長はありません。いかに柔軟に受け入れられるかが私達の世代の役割です。
様々なことを柔軟的に捉えられる人という評価となるでしょう。
そういうスタンスを持てるということは、子どもの突拍子もない意見もきちんと尊重できる保育士に繋がります。
いかがでしたでしょうか。今月は”新しい取り組み”が保育業界に入ってくる、そんな時代の変化を感じるニュースが多かったです。良い保育士ニュースが多い年度となることを願っています。
皆さんの勉強や研鑽に使っていただければ幸いです!